バラスト水問題では、米国の五大湖地方で欧州の貝やカスピ海のハゼが異常繁殖したり、米国のクラゲが黒海で繁殖して魚の卵を食い荒らしたりして問題になった。日本でバラスト用に積んだ海水が原因と見られるヒトデ類がオーストラリアのタスマニア水域で繁殖し、貝産業の脅威になっている事例も報告されている。東京湾でも、バラスト水でやってきたとみられるカニや貝などが見つかっている。 (中略) 資源、食糧の輸入大国である日本は、その分、荷の代わりにバラスト水を世界に送り出していることになる。日本海難防止協会の調査(97年)では、日本で排出されるバラスト水は年間約1700万トンなのに対し、日本から持ち出されるバラスト水は約3億トン。「世界有数のバラスト水輸出大国」(環境省)だ。
グローバリゼーションの社会・経済的な問題は、よく聞くし常日ごろ考えていることでもあるが、こういう陸地と陸地を結ぶ空間としての海の、人の手による自然に対する影響も忘れちゃダメですね。
自分にとっては盲点でした。
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