古い友人のひとりにスーダン人がいる。
20年くらい前、慶応大学の博士課程で経済学を研究していた。
博士論文の日本語レジュメ作成を頼まれ、専門外の内容で苦労したことはいまだに忘れられない。
時々連絡をとっている。
だから、スーダンの内戦の話を聞くたびに、彼の顔が思い浮かぶ。
身近な知り合いがいると、遠くの戦争も他人事とは思えなくなる。
南部の内戦が恒久的停戦になったこと、なにより。
しかし、これまでの経緯もあり、いつ再発するかとの心配が残る。
また、知人の顔が浮かぶといっても、南部の内戦については、新聞やウェブで読んだくらいの知識しかない。
北部イスラム(政権側)と南部キリスト教(住民)の対立という「いかにも」という図式は正しいのか。
西部のダルフールでは、いまだ大きな内戦が続いている。
こちらは、アラブ系(政府側)と黒人系(地域住民)の対立だという。
どちらも、明らかな2者の相違に無思慮に納得してしまいがちだ。
しかしその対立が事実だとしても、それは結果であって原因ではないだろう。
対峙する2者のステレオタイプの対比に納得して終わず、何が原因なのか知らなければと思う。
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